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2014年5月

  • 2014年05月15日(木)

    校長 あいさつ

                                          

      鹿児島県立野田女子高等学校は,昭和23年に鹿児島県西長島高等学校の分校として創立され,平成24年度で創立65年目を迎えました。学校創立当初は,農業科,建築科,家庭科のそれぞれで男女が学び,男子卒業生は現在も同窓生として学校の様々な教育活動や同窓会運営に大きな力となってくださっています。平成24年度までの本科卒業生は,総数9,781名を数え,そのうち男子卒業生は約600名です。

     昭和41年から家庭科単学科の女子高校となり,校名も現在の鹿児島県立野田女子高等学校に改められました。その後,幾多の変遷を経て現在は,家庭に関する学科として「生活文化科」と卒業と同時に調理師免許が取得できる「食物科」,5年一貫教育で看護師国家資格合格をめざす「衛生看護科」「専攻科」を併設する鹿児島県立唯一の女子高校となりました。100人収容可能な寮も完備しており,鹿児島県内一円はもとより県外からの入学生も受け入れ,地域の皆さまの心あるご支援や信頼をいただきながら,充実した専門教育活動を展開しています。平成24年度の学校斡旋就職及び看護師国家資格試験には,それぞれ全員合格できました。今年度も,よい成果を収められるよう生徒職員一同励みます。

      本校の校訓「自立 誠心 共生」は,校章制定の意図や校歌の歌詞に託されている理念とも通じますが,野田女子高校生としての誇りや礼儀正しさ,ふさわしい身だしなみを身に付け,心豊かで心身ともに健全な希望に満ちた生徒像の実現に向けた指針といえます。校訓制定3年目を迎えた今年度は,学校の全ての教育活動を通して,この理念の具現化に向けた一層の努力を惜しまない覚悟です。

     また,ここ数年,学校教育活動のより高い質の向上をめざし,様々なことに取り組んできました。一つは,「明るい挨拶,きちんとした身だしなみ,心を磨く清掃」を学校あげての目標として掲げた取り組みです。目指すは,日々の学校生活のあらゆる場面や機会をとおしての実践を積み重ねることでの「自分磨き」です。もう一つは,「朝読書」への取り組みです。毎日わずか10分間の読書ですが,1日を心落ち着いてスタートできることに加え,ひと月,1年と読書の時間を積み上げていくという有意義な「自分磨き」に繋がるものと確信しています。この取り組みが評価され,昨年度4月には,「子どもの読書活動優秀実践校」文部科学大臣表彰を受けました。このことを励みに昨年度は「朝読書」への取り組みの充実に努めてきました。その結果,生徒一人あたりの年間貸し出し冊数の平均は29.5冊と,県の平均約9冊を大きく上回りました。今年度以降も,更なる読書活動の充実向上に努めます。

     鹿児島県立野田女子高等学校は,学科構成の独自性をたいせつにしつつ,特に,将来のヒューマンサービス分野のスペシャリストを養成するという社会の要請に確実に応えるための努力研鑚を続けていきます。

     今後とも本校の教育活動の推進と充実に向け,皆さまのご支援ご協力を心からお願い申し上げます。